クレマチス(冬咲き)
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クレマチス(冬咲き)の育て方・栽培方法

クレマチス(冬咲き)
‘ジングル・ベル’
クレマチス(冬咲き)
クレマチス・アンスンエンシス
クレマチス(冬咲き)
‘日枝’

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栽培カレンダー

基本データ

園芸分類 草花,庭木・花木
形態 多年草,つる植物 原産地 北半球
草丈/樹高 100~300cm以上(つるの長さ) 開花期 10月~5月ごろ(種類による)
花色 白,乳白色,緑,複色 栽培難易度(1~5)
耐寒性 普通 耐暑性 普通
特性・用途 落葉性,常緑性(系統によって),つる性,開花期が長い

育て方のポイント

栽培環境・日当たり・置き場

日光を好むので、半日以上よく日が当たる場所で育てるのが理想的です。半日陰でも明るさがあれば、やや花つきが悪くなったり徒長しやすいものの、花を楽しむことはできます。
置き場の風通しがよいことも大切ですが、風向きによって風当たりが強くなることがあるので、注意しましょう。
水はけのよい場所や用土が適します。庭植えの場合は、水はけをよくするために、土にあらかじめ軽石などを加えておくことをおすすめします。
なお、落葉性の種類は夏に休眠期に入るので、株が枯れてしまったと思って処分しないように注意します。

水やり

鉢植えでは、鉢土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまで、たっぷりと水を与えます。特に夏は乾きやすいので、1日に2回水やりが必要な場合もあります。夏に休眠するシルホサ系は、土の乾き具合をよく確認し、表土がすっかり乾いてから水やりしましょう。過湿にならないよう注意します。
庭植えでは、根が活着してしまえば、基本的に水を与える必要はありません。ただし、晴天が長期間続いたり、葉がぐったりとしおれるようなときは、たっぷりと水やりします。

肥料

葉がついている生育期間中は、定期的に肥料を施して株を充実させます。緩効性肥料を真夏を除き、1~2か月に1回、液体肥料を月2~3回を目安に施します。なお、植えつけ時には、元肥を施しておきましょう。

病気と害虫

病気:立枯病、白絹病、うどんこ病、葉枯病、さび病など
土壌に未熟な腐葉土などが混入していると、立枯病、白絹病などが発生しやすくなります。また、風通しが悪いと、うどんこ病、葉枯病、さび病などが発生しやすくなります。いずれも早めに対処しましょう。

害虫:アオムシ、ナメクジ、アブラムシ、コガネムシ、ヨトウムシ、ハダニなど
葉が食害されたり、葉がすすけたような症状が出たら、害虫の被害です。近年はコガネムシの幼虫による根の食害も発生しています。被害が拡大する前に早めに対処します。

用土(鉢植え)

水はけがよく、保水力、保肥力の高い用土に植えつけます。例えば、硬質赤玉土小~中粒、硬質鹿沼土小~中粒、完熟腐葉土を4:3:3で配合したものがよいでしょう。あるいは、市販のクレマチス専用培養土でもかまいません。

植えつけ、 植え替え

真夏、および落葉性の種類は休眠期を除き、植えつけ、植え替えができます。クレマチスは移植を嫌うので、庭植えにする際は、植え場所をよく考えてから植えつけることが大切です。
鉢植えは、鉢底の穴から根が見えてきたころが、植え替えの目安です。
なお、庭植えでも鉢植えでも、植えつけの際は、つるを1節分、土中に埋めて深植えするのが基本です。

ふやし方

さし木:清潔な用土に、今年伸びたつるを切り取り、下葉を取って2節さします。約2か月で発根し、鉢上げできます。常緑性の種類は、4月から7月ごろにさし木し、戸外の軒下などで管理します。また、落葉性の種類は1月から2月ごろにさし木し、室内の明るい窓辺で管理します。

つる伏せ:常緑性の種類は、4月から7月ごろにつる伏せでふやすことができます。昨年から今年に伸びたつるを1節ほど土に埋めて、節から根を出させます。翌春、土から出ているつるを軽く引っ張って、抜けなければ発根した証拠です。親株とつながったつるを、切り離します。

主な作業

花がら摘み:花色がくすんだり、雄しべが散り始めたら、すぐに花首から切っておきます。そのままにしておくと、タネができて株が弱るので、早めに切り取ります。

剪定:花後の剪定は、花首を切る程度にとどめる弱剪定が基本です。ただし、生育旺盛なので、常緑性の種類は6月下旬ごろまでに、伸びすぎたつるを全体の1/2ぐらい切り戻します。落葉性の種類は、2月から3月ごろまでに、同じく1/2ぐらいまで切り戻しておくと、その後新たに伸びたつるにも花がつきます。

特徴

クレマチスは、古くから親しまれてきたガーデンプランツの一つです。クレマチスというと初夏に花が咲くイメージがあり、また、四季咲きタイプのように繰り返し花が咲くものもあります。いずれも冬には、大半は葉が落ち、枯れたような株姿で休眠期に入ってしま...

種類(原種、園芸品種)

クレマチス・シルホサ(原種・シルホサ系)

クレマチス・シルホサ(原種・シルホサ系)


Clematis cirrhosa
ポルトガルの原種。10月にまず一度に花が咲き、その後5月ぐらいまで、ぱらぱらと長期間、花が咲き続ける。乳白色の花に加え、花後の果球も魅力的。落葉性タイプ。
クレマチス・ナパウレンシス(原種・シルホサ系)

クレマチス・ナパウレンシス(原種・シルホサ系)


Clematis napaulensis
ネパールの原種。12月から1月ごろ、グリーンがかった乳白色の花が咲く。花弁からのぞく雄しべの褐色がアクセントになる。ユニークで特徴的な花が、つるの節々について咲く。落葉性タイプ。
クレマチス・アンスンエンシス(原種・カンパネラ系)

クレマチス・アンスンエンシス(原種・カンパネラ系)


Clematis anshunensis
中国原産の原種。ベル形の白花が、つるの節々に多数咲く。12月から2月中旬ごろに開花。生育旺盛でぐんぐんとよく伸びるので、アーチやフェンスに絡ませて楽しみたい。

クレマチス・グレウィーフローラ(原種・カンパネラ系)


Clematis grewiiflora
ヒマラヤ〜インド北部アッサム地方、ミャンマー北部原産の原種。株全体が細かな金色の毛で覆われているユニークな品種。12月から1月に、グリーンがかった毛むくじゃらのベル形の花を咲かせる。やや寒さに弱い。

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:金子明人(かねこ・あきひと)
園芸店、生花店勤務を経て、現在はプロトリーフ ガーデンアイランド玉川店に勤務。なかでも、クレマチスは日本クレマチス協会理事を務め、著書も多数ある。わかりやすい語り口が人気で、各地で講習会も行う。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
園芸を楽しむうえで知っておきたいこと >

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クレマチス(冬咲き)のそだレポ(栽培レポート)

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