フクシア
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フクシアの育て方・栽培方法

フクシア
‘オータムナール’
フクシア
フクシア
エンジェルス・イヤリング・シリーズ

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栽培カレンダー

*関東地方以西基準

基本データ

園芸分類 庭木・花木
形態 低木 原産地 主に中南米と西インド諸島。ニュージーランドとタヒチ島にもわずかに分布
草丈/樹高 30~150cm 開花期 4月~7月中旬、10月中旬~11月
花色 白,赤,ピンク,オレンジ,紫,複色 栽培難易度(1~5)
耐寒性 弱い 耐暑性 弱い
特性・用途 開花期が長い,常緑性

育て方のポイント

栽培環境・日当たり・置き場

春は日当たりと風通しのよい場所で、夏は涼しくて風通しのよい半日陰で育てます。ヤシ殻繊維のマットを使ったハンギング仕立てにし、高所から吊るすと、地面からの輻射熱を避けることができます。秋になったら日当たりのよい場所へ移しますが、秋からの開花は春ほど見事ではありません。しかし、朝晩が涼しいため花色が鮮明に冴えて美しくなります。暗い時間が1日12時間以上になると開花が抑制される性質をもっていますが(長日植物)、夜間に蛍光灯などをつけて明るくすると開花が続きます。霜が降りる前には室内に取り込み、よく日の当たる暖かい場所で管理します。

水やり

鉢土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりします。夏の水やりは特に重要で、涼しい午前中に行い、植物体の温度を下げるために、夕方になったら葉水のほか鉢の周囲に打ち水を行い、気化熱で温度を下げるとよいでしょう。夏と冬の水やりは過湿にならないよう控えめに行います。

肥料

夏と冬を除き、生育おう盛な株には、置き肥や液体肥料を施します。生育が衰えている株には施しません。

病気と害虫

病気:灰色かび病
湿度の高い時期と冬の低温期に、灰色かび病が発生することがあります。風通しをよくし、花がらや枯れ葉は随時処理して予防しましょう。

害虫:オンシツコナジラミ、ハダニ
周年、オンシツコナジラミが発生します。ひどくなると葉がオンシツコナジラミの排せつ物でべたべたになり、カビが発生してすす病を引き起こし、葉が黒くなります。また、乾燥期にハダニが発生し、葉が白っぽくかすり状になり、光沢がなくなります。

用土(鉢植え)

水が停滞するのを嫌うので、水はけのよい用土を用います。市販の草花用培養土に日向土小粒などを2割程度混ぜるとよいでしょう。

植えつけ、 植え替え

土が古くなって水はけが悪くなった株や、根がよく張っている株は、4月から6月中旬、または9月中旬ごろ、根鉢のまわりの土を軽く落とし、新しい用土で同じ大きさ、もしくは一回り大きな鉢に植え替えます。

ふやし方

さし木:さし木でふやします。春または秋に、若い茎の部分を切って、赤玉土小粒とパーライト等量の用土にさします。若苗は成木と比べて高温に強いので、5月ごろさし木をしておくとよいでしょう。

主な作業

花がら摘み:花弁に張りがなくなってしぼみ始めたら、花梗(茎と花の間の短い枝)から摘み取ります。ほうっておいても花は自然に落ちますが、花後に果実ができるものがあるので、こまめに摘みましょう。

切り戻し:梅雨時期に、草丈の半分程度に葉を数節残して切り戻します。これにより、株の風通しがよくなるとともに、夏に過度の蒸散が抑えられます。

特徴

フクシアは下向きに咲く上品な花姿から、貴婦人のイヤリングと呼ばれることもあります。花形は一重咲きから八重咲きまであり、花の大きさは1cmにも満たない小輪から8cmを超える大輪までと多種多様です。野生種のトリフィラをもとに交雑された品種の花は...

種類(原種、園芸品種)

トリフィラタイプ


Fuchsia Triphylla Type
暑さに強く、日長に関係なく開花する。生育おう盛で大株になる。黒みを帯びた葉と長いオレンジ色の萼が特徴。
エンジェルス・イヤリング・シリーズ

エンジェルス・イヤリング・シリーズ


Fuchsia Angel's Earing Series
暑さ、寒さに強く、丈夫で育てやすい。強い茎がまっすぐに伸びるタイプや、横へ横へと広がるタイプがある。
フクシア‘マリンカ’

フクシア‘マリンカ’


Fuchsia ‘Marinca’
花弁も萼片も深い紅色。分枝性がよく、枝が横へ柔らかく伸びるので、ハンギング仕立てに向く。比較的に夏越しさせやすい。

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:島田有紀子(しまだ・ゆきこ)
広島市植物公園に勤務。ベゴニアやペラルゴニウムの仲間などを担当し、保有する豊富な野生種をもとに、耐暑性、耐寒性のあるベゴニアの育種に取り組む。それに止まらず、幅広い植物に精通している。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
園芸を楽しむうえで知っておきたいこと >

さらに詳しく知りたい方におすすめの本

よくわかる栽培12か月 フクシア
「女王様の耳飾り」と形容されるフクシア。ユニークな姿と、赤紫やピンク、白、オレンジ色など鮮やかな花色から広く栽培されている。豪華なハンギング仕立て、華麗なスタンダード仕立て、かわいいリング仕立てなど株の特性を利用した楽しみ方とは。多彩な品種紹介、上手な夏越し法など、毎月の管理・作業とともに詳しく解説。

フクシアのそだレポ(栽培レポート)

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