ヒメサユリ
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ヒメサユリの育て方・栽培方法

ヒメサユリ

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栽培カレンダー

*関東地方以西基準

基本データ

園芸分類 球根,山野草
形態 多年草 原産地 東北地方南部から新潟県
草丈/樹高 20~50cm 開花期 5月
花色 ピンク 栽培難易度(1~5)
耐寒性 強い 耐暑性 弱い
特性・用途 落葉性,香りがある

育て方のポイント

栽培環境・日当たり・置き場

鉢植えの場合、春は日なたに置きます。4月下旬からは、午前中は日なたで午後は明るい日陰になる場所、または一日中明るい日陰、あるいは50%の遮光下に置きます。夏は二重鉢や砂床を利用します。冬は北風にさらされない場所に置きます。
庭植えは寒冷地以外では向きません。

水やり

鉢植えは、表土が乾いたら十分に与えます。夏は少しでも涼しくなるように、周囲に打ち水をします。

肥料

植えつけ時に元肥として、球根の下5cmほどの位置に、リン酸とカリウム主体の緩効性化成肥料を、二つまみほど土に混ぜます。
地表に芽が出たら、花後まで2回ほど、三要素等量配合の緩効性化成肥料を施します。花後は9月まで、リン酸とカリウム主体の液体肥料を2000倍に薄めたものと、ブドウ糖を1000倍に薄めたものを週1回施します。

病気と害虫

病気:ウイルス病、球根腐敗病
ウイルス病は最も恐ろしい病気です。感染すると治らないので、植物と用土を処分します。
球根腐敗病は球根の保管中に発生し、球根に茶色の斑点が生じて軟らかくなって腐ります。購入時に球根をよく見て、斑点やひどい傷のあるものは避けます。

害虫:アブラムシ
暖かい場所では一年中発生します。早めに防除します。

用土(鉢植え)

桐生砂小粒(または赤玉土小粒)、軽石小粒、硬質鹿沼土小粒を等量に混ぜた用土で植えます。用土が少し乾きすぎるようなら軽石の配分を減らします。

植えつけ、 植え替え

植え替えは毎年または1年おきに、2月に行います。ユリの仲間は連作障害を起こしやすいので、新しい用土を使います。球根を植える深さは、球根の高さの3倍とします。

ふやし方

タネまき:開花まで6~7年かかりますが、一番効率的にふやせます。10月から11月に、果実の先が割れたらタネをとり、親株と同じ用土にとりまきします。苗床を乾かさないように管理します。タネは乾燥させて保存できます。

鱗片ざし:適期は花後から1か月後までですが、9月ごろにもできます。大きい充実した球根の外側の鱗片を根元から外し、鱗片の内側を上にしてバーミキュライトか鹿沼土小粒に斜めにさし、用土をかぶせます。球根自体が小さいので、あまり鱗片は取れません。

主な作業

花がら摘み:タネをとらないときは、咲き終わった花は摘み取ります。

支柱立て:5月から6月になったら、球根を傷つけないように株元から10cmほど離して、支柱を立てます。

特徴

日本にはユリの仲間が10種以上自生しています。その一つがヒメサユリで5月に花径5~6cmの桃色の優しい花を咲かせます。多くのユリは、茎がある程度成長してから花芽がつくられるため、植えたあとの手入れや場所が悪いと花をつけませんが、ヒメサユリは...

種類(原種、園芸品種)

ササユリ

ササユリ


Lilium japonicum
日本列島の特産種で、中部地方以西に見られる。高さは50〜100cm。花はふつうピンク、すばらしい香りがある。あまり丈夫ではない。

マツバユリ


Lilium cernuum
朝鮮半島から中国東北部に分布。茎は高さ30〜60cm、花は1〜10輪咲く。花弁は藤色を帯びたピンク色で反り返る。

イトハユリ


Lilium pumilum
モンゴル、中央・東シベリアから中国北部、朝鮮半島に分布。マツバユリに似るが、草丈が高い傾向にあり、花は濃い橙色でつやがある。

エゾスカシユリ「ヒメエゾスカシユリ」


Lilium pensylvanicum Hime ezo sukashiyuri
戦前に択捉島で発見された草丈10cmほどの極小型のエゾスカシユリ。高山植物として扱うユリのなかで最も丈夫でふえやすく、美しい優良種。

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:辻 幸治(つじ・こうじ)
1976年、大阪生まれ。ホームセンター勤務を経て、現在は園芸分野の執筆活動も精力的に行う気鋭の園芸家。江戸の園芸文化から、海外のワイルドフラワーまで、幅広く植物に精通している。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
園芸を楽しむうえで知っておきたいこと >

ヒメサユリのそだレポ(栽培レポート)

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