園芸分類 | 山野草,球根 | ||
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形態 | 多年草 | 原産地 | 本州(中部地方以西)、四国 |
草丈/樹高 | 5~10cm | 開花期 | 4月下旬~5月中旬 |
花色 | ピンク,紫,白 | 栽培難易度(1~5) | |
耐寒性 | 普通 | 耐暑性 | 普通 |
特性・用途 | 落葉性 | ||
比較的日当たりのよい環境を好みます。
芽出しから梅雨までは、日当たりと風通しがよい場所で管理します。梅雨明けごろからは50%程度の遮光下か半日陰へ移動させ、葉が傷まないように夏を涼しく過ごさせます。涼しくなる9月末ごろからは再び日当たりに置き、球根を充実させます。
休眠に入ったら、春まで日陰の棚下などに置きます。凍結が厳しいところでは凍らない場所で管理するか、球根を抜いて箱に入れて春まで涼しい場所で保管します。
水を好むので、発芽が始まったらたっぷりと水やりをします。ただし、芽に水がたまりやすいので、開花までは根元に与えます。雨の多い季節は用土が乾き始めたら与え、多湿で株元が傷むのを防ぎます。夏は夕方や夜の水やりがよいでしょう。休眠中は乾かし気味に管理し、適度に湿り気を感じる程度に保ちます。
元肥は入れません。春に芽が出たら少量の市販の山野草用の置き肥をします。また、根が伸びる芽出しから6月下旬までと、新球が充実する9月中旬から10月中旬まで、三要素(チッ素、リン酸、カリ)等量の液体肥料を施します。夏は傷みやすいので肥料は施しません。
病気:軟腐病、灰色かび病、ウイルス病
軟腐病は芽出しから夏までの間に、灰色かび病は芽出しのころに発生します。風通しをよくして多湿にならないように管理します。ウイルス病は、伝染を防ぐために発病株を見つけしだい処分します。
害虫:ナメクジ、ネズミ、ヨトウムシ、バッタ、アブラムシ
球根や芽をナメクジやネズミに、葉がしっかりしてからはナメクジやヨトウムシに、夏以降はバッタに食害されます。開花期にアブラムシの発生が目立ちます。どれも見つけしだい捕殺します。
乾燥しやすい鉢は避けます。イワチドリだけ植えるならやや深めの鉢、寄せ植えで楽しむなら大きめの平鉢などがよいでしょう。
用土は水もちのよいものを好みます。ウチョウラン用培養土に、細かく刻んだ山ゴケか水ゴケを3割ほど混ぜたものがおすすめです。鹿沼土小粒5、日光砂小粒2、山ゴケ3の配合土でもよいでしょう。
植えつけや植え替えは、春の芽出し前に行います。1鉢に数球植え込む場合は、球根の間隔を1cmほどあけます。植え替えは1~2年に1回行います。
分球:生育がよいと倍に分球していることがあります。植え替えの際に必要に応じて分けます。
タネまき:あまり一般的ではありません。結実したらタネを株元にまいておくと、発芽する場合もあります。
イワチドリは本州中部地方以西と四国に分布し、渓谷の湿った岩場の比較的低い位置の岩の割れ目などに多く見られます。
地下に長さ1~2cmの細長い球根(塊根)があり、3月末ごろ芽を出し始めます。葉は1~2枚で長さ3~5cm前後、4月末...