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アザミの仲間の育て方・栽培方法

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ノアザミ
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フジアザミ
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トネアザミ

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栽培カレンダー

基本データ

園芸分類 山野草,草花
形態 多年草 原産地 北半球に広く分布(日本原産種はほとんどが固有種)
草丈/樹高 30~120cm 開花期 夏から秋(ノアザミでは4月~10月)
花色 紫,ピンク,白 栽培難易度(1~5)
耐寒性 強い 耐暑性 強い
特性・用途 開花期が長い,初心者でも育てやすい

育て方のポイント

栽培環境・日当たり・置き場

ノアザミの場合、風通しのよい日なたで栽培します。庭植えにする場合は、あまり乾燥しすぎる場所は避けます。
フジアザミのような崩壊地や、やや高い山に生える種類の場合は、ロックガーデンを築くか、高山植物用の用土を客土した場所に植えます。また、森林に生える種類は夏の間40~50%前後の遮光をして、日焼けを防ぎます。
大型の種類の場合、鉢栽培は難しいので庭植えで管理します。

水やり

ノアザミの場合、表土が乾いたら十分に与えます。庭植えの場合はよほど乾燥が続かないかぎり、不要です。キセルアザミのような湿地性の種類の場合は、浅く腰水にして乾燥を防ぎます。

肥料

ノアザミの場合、芽が出始めてから株が成長している間はチッ素、リン酸、カリウムの3要素が等量配合の緩効性肥料を5号鉢で三つまみ施します。さらに草花用の液体肥料を月2回、1000倍に薄めて追肥します。施しすぎると枝葉ばかり茂るので、少なめを心がけます。地植えの場合は特に施さなくても大丈夫です。
ほかの種も同様に、植物の大きさに合わせて量を加減します。

病気と害虫

病気:特にありませんが、ときにうどんこ病の発生を見ます。

害虫:特にありませんが、ときにアブラムシの発生を見ます。

用土(鉢植え)

ノアザミなど低地に見られる種は、草花用の培養土でよく育ちます。険しい斜面や山地に生えている種は高山植物用の培養土を使います。

植えつけ、 植え替え

鉢植えの場合、毎年2月から3月に行います。庭植えの場合は特に植え替えの必要はありません。

ふやし方

タネまき:タネでふやすのが最もよいふやし方です。2月から3月にまきます。順調に成長した株はタネをまいた翌年に開花します。

株分け:植え替えの際に、株が自然に分かれている部分を外すか、あるいは根をつけて切り分けられる部分があれば、そこを切って分けます。切った場合は炭の粉などをつけて切り口を覆っておきます。

主な作業

支柱立て:種類によっては茎が倒れやすいため、支柱を立て倒れるのを防ぎます。

交配:アザミの仲間は放置すると交雑するため、純粋なタネを得たい場合は、蕾のうちから袋かけをして虫の侵入を防ぎ、人工交配をします。何回かに分けて行いましょう。交配後は再び袋をかけておきます。

花がら摘み:タネをとらない場合は、交雑しないよう、花が終わったら切り捨てます。

特徴

アザミの仲間で最も多く栽培されているのはノアザミ(Cirsium japonicum)で、切り花用の「ドイツアザミ」はノアザミの改良種です。
ノアザミは、日本列島の海岸沿いからやや高い山の、日当たりのよい草原や道端に生えています...

種類(原種、園芸品種)

フジアザミ

フジアザミ


Cirsium purpuratum
日本で最も大きな花を咲かせるアザミ。本州中部地方の山地の、日当たりのよい荒れ地や崩壊した斜面などに生える。草丈50〜150cm、花は夏の終わりから秋に咲く。花は直径60m前後にもなり、垂れ下がる。開花時にも根出葉が残って直径1mほどに広がる。白花のシロバナフジアザミもあり、流通している。

ナンブアザミ(広義)


Cirsium nipponicum
東北地方から近畿地方、四国の低地からやや高い山の草原まで広く見られる。草丈1〜2mになり、秋に直径2cm強の花が多数、横向きに咲く。総苞片は反り返り、開花時に根出葉はない。各地にさまざまな変種があり、関東地方では変種のトネアザミ(タイアザミ)が普通に見られる。

キセルアザミ(マアザミ、サワアザミ)


Cirsium sieboldii
本州、四国、九州の山地にある明るい湿地の流れのそばや水辺に生える。草丈50〜100cm、秋に直径3cmほどの花を、茎の先に通常1〜2輪、下向きから横向きに咲かせる。開花時も根出葉がきれいに残り、茎にほとんど葉はないか少ない。とげも小さい。

キルシウム・アコーレ(チャボアザミ、クキナシアザミ)


Cirsium acauleCarduus acaulis
ヨーロッパから西アジアの石灰岩地の草原に生える。学名は「茎がない」という意味。草丈は5〜15cmとたいへん低く、タンポポのような姿で、直径3cm前後の花を上向きに咲かせる。根はゴボウ状で深く伸びるため、ロックガーデンか深鉢に植えるのがよい。株分けが困難なので、タネまきでふやす。

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:辻 幸治(つじ・こうじ)
1976年、大阪生まれ。ホームセンター勤務を経て、現在は園芸分野の執筆活動も精力的に行う気鋭の園芸家。江戸の園芸文化から、海外のワイルドフラワーまで、幅広く植物に精通している。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
園芸を楽しむうえで知っておきたいこと >

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