アザミの仲間
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アザミの仲間の種類(原種、品種)

主な原種、品種、仲間など

  • フジアザミ

    Cirsium purpuratum
    日本で最も大きな花を咲かせるアザミ。本州中部地方の山地の、日当たりのよい荒れ地や崩壊した斜面などに生える。草丈50〜150cm、花は夏の終わりから秋に咲く。花は直径60m前後にもなり、垂れ下がる。開花時にも根出葉が残って直径1mほどに広がる。白花のシロバナフジアザミもあり、流通している。
  • ナンブアザミ(広義)

    Cirsium nipponicum
    東北地方から近畿地方、四国の低地からやや高い山の草原まで広く見られる。草丈1〜2mになり、秋に直径2cm強の花が多数、横向きに咲く。総苞片は反り返り、開花時に根出葉はない。各地にさまざまな変種があり、関東地方では変種のトネアザミ(タイアザミ)が普通に見られる。
  • キセルアザミ(マアザミ、サワアザミ)

    Cirsium sieboldii
    本州、四国、九州の山地にある明るい湿地の流れのそばや水辺に生える。草丈50〜100cm、秋に直径3cmほどの花を、茎の先に通常1〜2輪、下向きから横向きに咲かせる。開花時も根出葉がきれいに残り、茎にほとんど葉はないか少ない。とげも小さい。
  • キルシウム・アコーレ(チャボアザミ、クキナシアザミ)

    Cirsium acauleCarduus acaulis
    ヨーロッパから西アジアの石灰岩地の草原に生える。学名は「茎がない」という意味。草丈は5〜15cmとたいへん低く、タンポポのような姿で、直径3cm前後の花を上向きに咲かせる。根はゴボウ状で深く伸びるため、ロックガーデンか深鉢に植えるのがよい。株分けが困難なので、タネまきでふやす。
  • タムラソウ

    Serratula coronata subsp. insularis
    本州から九州、朝鮮半島の低地からやや高い山まで広く見られ、明るい草原に生える。アザミに似ているがとげがなく、葉は羽状に裂けする。草丈50〜120cm、花は夏の終わりから秋に咲き、直径3cmほどで、枝分かれする茎の先につく。
  • セッラツラ・セオアネイ

    Serratula seoanei
    フランス南西部からポルトガル北部にかけての地域が原産。草丈15〜30cmほどで葉が細い。秋に咲く花は直径2cmほどで、多数枝分かれする茎の先につく。株立ちとなり、ゆるいクッション状に茂る。済州島タムラソウ、丹那タムラソウ、細葉タムラソウの名で販売されている。
  • ヒゴタイ

    Echinops setifer
    中国東部(湖南省、山東省)、朝鮮半島南部、日本列島西部(愛知県以西)の、丘や山地の草原に生える。現在の日本ではまれで、各地で保護活動が行われている。草丈は1〜2m、夏の終わりごろに瑠璃色の花を茎の先端に咲かせる。花は頭花が密集した球形で、径5cmほど。
  • エキノプス・リトロ(ルリタマアザミ、ウラジロヒゴタイ)

    Echinops ritro
    ヨーロッパから中央アジアの草原に生える。草丈100〜120cm、ヒゴタイと同様の花を夏に咲かせ、切り花によく用いられる。花色は藍青色で濃淡があり、全体に毛が多い。よい個体は根ざしでふやすとよい。似たものにエキノプス・スフェロケファルス(セイタカヒゴタイ)があるが、花が白いので区別がつく。
  • オヤマボクチ

    Synurus pungens
    北海道南西部、本州(青森県〜岐阜県)、四国にかけて分布し、山地の日当たりのよいやや乾いた草原に生える。草丈100〜150cmになり、秋に茎の先端に直径4cm前後の花をつける。葉はゴボウの葉に似ていて白い毛が多く、裏は白い。若葉を山菜として餅に入れたり、蕎麦のつなぎにする地方もある。
  • ハバヤマボクチ

    Synurus excelsus
    朝鮮半島、本州(福島県以南)、四国、九州に分布し、山地の日当たりのよいやや乾いた草原に生える。草丈1〜2mになり、秋に茎の先端に直径4cm前後の花をつける。葉は三角形に近く、縁には浅く切れ込みが入っている。

特徴

アザミの仲間で最も多く栽培されているのはノアザミ(Cirsium japonicum)で、切り花用の「ドイツアザミ」はノアザミの改良種です。
ノアザミは、日本列島の海岸沿いからやや高い山の、日当たりのよい草原や道端...

育て方・栽培方法

アザミの仲間の栽培カレンダー

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:辻 幸治(つじ・こうじ)
1976年、大阪生まれ。ホームセンター勤務を経て、現在は園芸分野の執筆活動も精力的に行う気鋭の園芸家。江戸の園芸文化から、海外のワイルドフラワーまで、幅広く植物に精通している。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
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