トリカブトの仲間
お気に入りに登録する

トリカブトの仲間の育て方・栽培方法

トリカブトの仲間
トリカブトの仲間
トリカブトの仲間

クリックすると拡大します

栽培カレンダー

基本データ

園芸分類 草花,山野草
形態 多年草 原産地 北半球の温帯~亜寒帯地域
草丈/樹高 20~150cm(種により差が大きい) 開花期 8月~10月
花色 紫,白 栽培難易度(1~5)
耐寒性 強い 耐暑性 やや弱い
特性・用途 落葉性,日陰でも育つ

育て方のポイント

栽培環境・日当たり・置き場

午前中は日なた、午後は明るい日陰になる場所か、一日中明るい日陰になるところで栽培します。日ざしが強くなる6月から9月上旬の間は50~60%の遮光下に置いて日焼けや高温障害を防ぎます。

水やり

鉢植えは表土が乾いたら十分に水を与えます。庭植えはよほど晴天が続いて乾燥しないかぎり必要ありません。

肥料

植え替えの際に、元肥としてリン酸とカリウムが多めの緩効性化成肥料を、5号鉢で一つまみ施します。
3月から9月にかけて月2~3回、液体肥料を1500~2000倍に薄めて追肥します。3月から5月はチッ素主体のものを、6月以降はリン酸、カリウム主体のものを施します。真夏の間は3000倍程度に薄めたほうが無難です。

病気と害虫

病気:ほとんどありません。

害虫:アブラムシ
ほとんどありませんが、新芽や蕾にアブラムシがつくことがあります。

用土(鉢植え)

低山に生える種類は、赤玉土(または桐生砂)、軽石、硬質鹿沼土の各小粒を等量に混ぜ合わせたもので植えます。少し乾きすぎるようなら軽石の配分を減らすか、山ゴケかヤシ殻チップの細かいものを用土に混ぜます。
高山性の種類は、軽石、硬質鹿沼土(または日向土)、桐生砂(または赤玉土)の各小粒を等量に配合するか、2:4:4の割合で混ぜて使います。市販の山野草用培養土もよいでしょう。いずれの場合も水で1回よく洗い、砕けて細かくなったみじんを完全に取り除きます。赤玉土はふるいでしっかりふるっておきましょう。株元は花崗岩質の粗い砂利で覆っておきます。

植えつけ、 植え替え

鉢植えの植え替えは、毎年または1年おきに行います。時期は芽が出る直前の2月から3月上旬です。その際、太いゴボウ状の根を傷つけないように注意しましょう。タネから育てた苗は成長に合わせ、時期を問わず一回り大きい鉢に植え替えます。

ふやし方

株分け:植え替え時に太い根を取り分けます。根は自然に分かれているのでハサミなどを使う必要はありません。

タネまき:秋に実ったタネをとってすぐにまくか、湿らせた砂と混ぜて冷蔵庫に保管して2月にまきます。

主な作業

支柱立て:大型になる種類では、成長につれて茎が倒れやすくなるものがあります。数が少ない場合は1本ごとに、数がある程度多い場合はあんどん支柱で囲っておきます。

特徴

トリカブトの仲間は、日本には30種以上が知られ、主に低山から亜高山帯の明るい森林や草原の、やや湿った肥沃な土壌に生育しています。花は長さ2~3cmで茎の先端につき、ふつう穂になって咲きます。兜や帽子のように見える部分は萼で、その中に花弁が収...

種類(原種、園芸品種)

ヤマトリカブト


Aconitum japonicum subsp. japonicum
中部地方から関東地方の太平洋側の、低山の林縁や草原に生える。草丈は100〜150cm、花は9月から10月に咲く。葉は5〜7裂に切れ込む(上部の葉は3裂のこともある)。

キタダケトリカブト


Aconitum kitadakense
北岳の特産で、亜高山帯の岩の多い草原に生える。草丈20cm前後で日本産の種のなかで最も小型。花は8月から9月に咲く。葉は5つに深く切れ込み、さらに細かく切れ込むので繊細な形をしている。繁殖品が流通している。

オオサワトリカブト


Aconitum senanense subsp. senanense var. isidzukae
富士山の特産で、亜高山帯の岩の多い草原や崩壊地に生える。草丈は30〜60cm、花は8月から9月に咲く。葉は3深裂し、さらにもう1回切れ込むので、一見5深裂のように見える。斑入りの個体が流通している。

ダイセツトリカブト


Aconitum yamazakii
大雪山の特産で、亜高山帯の草原に生える、草丈は30〜70cm、花は8月に咲く。葉は5深裂し、さらに細かく切れ込むので繊細な形をしている。白花などの品種ものが流通している。

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:辻 幸治(つじ・こうじ)
1976年、大阪生まれ。ホームセンター勤務を経て、現在は園芸分野の執筆活動も精力的に行う気鋭の園芸家。江戸の園芸文化から、海外のワイルドフラワーまで、幅広く植物に精通している。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
園芸を楽しむうえで知っておきたいこと >

トリカブトの仲間のそだレポ(栽培レポート)

そだレポの投稿はまだありません。
トリカブトの仲間を育てたことがある方は、ぜひその経験を皆さんにご紹介してください。

写真を見る

この植物名が含まれる園芸日記過去1年間

関連するコミュニティ

  • 趣味の薬用植物
    薬用植物は花や草姿が地味なので、趣味で栽培する人はほとんどいませんが、よくよく観察し、さらに用途や成分などを知れば、これほど興味の尽きない植物はありません。...
  • 日本の山野草を楽しむ
    自然から徐々に姿を消しつつある山野草を保存し、花などを 楽しみませんか。本コミュをいつもご利用頂きありがとうございます。お蔭さまで、登録メンバーも着実に増えて...

会員登録がお済みの方は

会員登録をすると、園芸日記、そだレポ、アルバム、コミュニティ、マイページなどのサービスを無料でご利用いただくことができます。

定期購読
投稿募集中 from テキスト編集部
見て見て!お気に入りの花

見て見て!お気に入りの花
自慢の植物・庭の写真を募集中!

みんなのマルシェ

みんなのマルシェ
自慢の畑・野菜の写真を募集中!