ヤマブキソウ
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ヤマブキソウの育て方・栽培方法

ヤマブキソウ
ヤマブキソウ

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栽培カレンダー

基本データ

園芸分類 草花,山野草
形態 多年草 原産地 日本列島(本州、四国、九州)
草丈/樹高 30cm前後 開花期 4月~5月
花色 栽培難易度(1~5)
耐寒性 強い 耐暑性 普通
特性・用途 落葉性,耐寒性が強い,日陰でも育つ

育て方のポイント

栽培環境・日当たり・置き場

朝日の当たる明るい日陰で育てます。春は一日中日が当たるところでかまいませんが、夏は日陰に移動させて日焼けを防ぎます。遮光率は60~70%を目安とします。
庭植えは、常にある程度の湿り気のある落葉広葉樹の下が適します。元の土に腐葉土を3割ほど混ぜて植えます。砂質で乾きすぎる場合は黒土などを混ぜて水もちをよくし、粘土質で湿りすぎる場合はパーライトや赤玉土などを混ぜて水はけをよくします。さらに15cmほど土を盛り上げてから植えつけます。

水やり

鉢植えは乾かないように、常にある程度の湿り気を保ちます。夏の間は二重鉢にするか砂床に置き、暑さと乾燥から保護します。庭植えも、しおれていたら十分に水を与えます。

肥料

植え替えの際に、元肥としてリン酸とカリウムが多めの緩効性化成肥料を、3号鉢当たりで二つまみ施します。
3月から9月にかけて週1回、草花用の液体肥料を1500~3000倍に薄めて追肥します。真夏の間は3000倍程度に薄めたほうが無難です。
庭植えでは、春は鉢植えと同様に施しますが、夏は必要ありません。

病気と害虫

病気:ほとんどありません。

害虫:アブラムシ、ハモグリバエ
アブラムシ、ハモグリバエが発生しますが、多くはありません。

用土(鉢植え)

普通の草花用培養土に、赤玉土小粒を4割ほど混ぜたもので植えつけます。水はけがよく、ほどほどに肥沃な土なら使い慣れたものでかまいません。

植えつけ、 植え替え

植え替えは毎年または1年おきに行います。時期は芽が出る直前の2月から3月上旬です。根を傷つけないように注意しましょう。タネから育てている苗は成長に合わせて、時期を問わず一回り大きい鉢に植え替えます。

ふやし方

タネまき:最も効率よくふやすことができます。タネをとったらすぐにまきます。土を3~5mmほどかぶせて翌春の発芽まで乾燥しないように保ちます。発芽後2年ほどで開花サイズに成長します。発芽率はよく、適した環境であれば自然にタネがこぼれてふえていきます。

株分け:大きくなった株は、植え替えと同時に株分けができます。根茎を2~3に分割します。小分けにしないことが大切です。切り口には殺菌剤などを塗って保護します。

主な作業

タネとり:6月から7月にタネをとります。果実は朔果でタネが飛び散るので、確実にとる場合は、あらかじめ果実に袋をかけておきます。庭植えで親株がよく育っているときは自然にタネがこぼれてふえます。

特徴

ヤマブキソウはやや湿った明るい落葉樹林に見られる多年草で、低木のヤマブキに似た山吹色の花を咲かせます。イチリンソウやニリンソウと交じって、春に芽生え、夏から初秋には地上部が枯れて休眠します。
根元にある葉の間から高さ30cm前後...

種類(原種、園芸品種)

クサノオウ


Chelidonium majus ssp. asiaticum
東アジアの道端、草原、林縁などに普通に見られる二年草。草丈30〜100cm。咲き始めの花径は3cmほどだが、成長するにつれて小さくなる。茎や葉を切ると有毒の黄色い汁が出る。

ケリドニウム・マジャス・マジャス‘フローレ・プレノ’


Chelidonium majus ssp. majus ‘Flore Pleno’
ヨーロッパ産のクサノオウの八重咲き品種。花径2.5cmほど。葉が細かく切れ込むタイプの八重咲き‘ラシニアツム・フローレ・プレノ’もある。

コレアノメコン・ヒロメコノイデス(イヌヤマブキソウ)


Coreanomecon hylomeconoidesChelidonium hylomeconoides
「四季咲きヤマブキソウ」として販売される。朝鮮半島南部特産。草丈30cm、花径3cmほどで主に4月から5月に開花。花茎には葉がつかず、花は1か所に3〜5輪まとまってつく。

スティロフォルム・ラシオカルプム


Stylophorum lasiocarpum
中国原産。標高600〜1800mの森林の開けた場所や草原に生育。草丈50cm前後、とげのないノゲシのような葉をもつ。クサノオウに似た直径3〜4cmの花が咲く。二年草、または寿命が短い多年草。

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:辻 幸治(つじ・こうじ)
1976年、大阪生まれ。ホームセンター勤務を経て、現在は園芸分野の執筆活動も精力的に行う気鋭の園芸家。江戸の園芸文化から、海外のワイルドフラワーまで、幅広く植物に精通している。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
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