シラン
お気に入りに登録する

シランの育て方・栽培方法

シラン
シラン
シラン

クリックすると拡大します

栽培カレンダー

*関東地方以西基準

基本データ

園芸分類 山野草
形態 多年草 原産地 関東地方~九州、中国
草丈/樹高 40~70cm 開花期 5月~6月
花色 紫,白 栽培難易度(1~5)
耐寒性 やや弱い 耐暑性 強い
特性・用途 落葉性,初心者でも育てやすい

育て方のポイント

栽培環境・日当たり・置き場

鉢植えも庭植えも、一年中明るい場所を好みます。夏の暑さには強く、少々の葉焼け程度ではびくともしません。ただし、冬に寒がることがあるので、鉢植えの場合は凍らない程度の場所に置くことが理想です。庭植えの場合は、よほどひどい凍結以外は、そのままで冬越しさせても大丈夫でしょう。

水やり

鉢植えは、毎日たっぷりと水を与えます。丈夫なので多少の乾燥には十分耐えますが、芽の多いものや根の詰まったものは、多めに水やりするとよいでしょう。庭植えの場合は、自然の雨まかせで十分に成長します。

肥料

植えつけや植え替えの際に、元肥として緩効性化成肥料を1株当たり数粒施します。成長期には2週間に1回液体肥料を施し、同時に置き肥をします。株がいっぱいになったものはやせてくるので、規定量より多めの肥料を施します。

病気と害虫

病気:ほとんどありません。まれに、葉に黒いすす状物や色むらが出たらウイルス病の可能性があります。他株への感染を防ぐために抜いて処分します。

害虫:ナメクジ、アブラムシ
芽や花がナメクジの食害にあいます。また、蕾や花によくアブラムシがつきます。

用土(鉢植え)

鉢は特に選びません。根の成長が早いので、植える株よりも二回りくらい大きな鉢がよいでしょう。根が空気を好むので、用土は水はけのよいものを使います。市販の山野草用培養土か、それぞれ粒径2~10mmの赤玉土、鹿沼土、軽石などを等量で配合したものがよいでしょう。

植えつけ、 植え替え

植えつけは、基本的には真夏と真冬以外は行えますが、春と秋の暖かい日が適しています。新芽が鉢口から1/3ほどの高さになるように植え込みます。植え込んだらたっぷりと水やりをして、1週間ほど日陰に置いてから日当たりのよい棚へ移します。
根の伸びが早く、鉢植えはすぐに鉢の中いっぱいになるので、植え替えは少なくとも2年に1回、春か秋に行います。

ふやし方

分球:地下球は毎年分球しながらふえるので、芽がついていることを確認し、地下球を分けます。芽のない古い地下球でも、植えておくとたいていの場合は発芽し、2年目には花をつけます。

タネまき:一般的ではありませんが、タネまきもできます。晩秋から冬に、粉のようなタネが熟してはじけます。採種して親鉢の根元にまいておくと、夏には小さな芽が出て約2~3年で開花します。

主な作業

交配:交配は、葯柱(やくちゅう)の先端にある花粉塊を外し、その裏側にある柱頭につけるだけで簡単です。花後に結実したら、晩秋から冬に採種して親鉢の根元にまいてみましょう。自分だけのオリジナル花をつくれます。

特徴

シランは鉢植えでも庭植えでも楽しめる、丈夫で育てやすいランの入門品です。ランと聞くと栽培が面倒と思われがちですが、この花ほど多くの人に愛され親しまれているランはありません。関東地方以西の本州、四国、九州の里山の土手や崖に生えるといわれますが...

種類(原種、園芸品種)

アマナラン


Bletilla formosana
台湾と中国の広い地域に見られる小型の地生ラン。シランより小型で細身で、淡い桃紫色の花はリップの先端に黄色が絡んでかわいい。開花は初夏。鉢植え向き。

キバナショウハッキュウ(黄花小白笈)


Bletilla ochracea
中国の南西部に広く見られる小型のシラン。細く弱々しい茎葉から黄色やアンズ色の花を初夏に開く。シランとの自然交雑も多く、それらすべてを「小白笈」と呼ぶ。夏の暑さや冬の寒さを嫌い、シランよりも栽培難度は1ランク上。

アマナシラン


Bletilla striata × Bletilla formosana
シランとアマナランとの交配種。

ナリヤシラン


Bletilla striata × Arundia graminifolia
シランとナリヤランとの交配種。

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:富澤正美(とみざわ・まさみ)
山野草専門の生産農園、アルペンガーデンやまくさの園主。国内外の多岐にわたる山野草を扱い、世界各地の希少な品種も栽培している。雪割草、キキョウ、ギボウシ、イカリソウなど、交配に力を注ぐ植物も多い。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
園芸を楽しむうえで知っておきたいこと >

シランのそだレポ(栽培レポート)

写真を見る

この植物名が含まれる園芸日記過去1年間

関連するコミュニティ

  • どなたかもらって~種・株分け~
    我が家の母は良く果物から発芽させるわ 採ってきた花から根が付くという稀にみる。 雑草根性をもつ植物のブリーダー(?)(笑) 切った豆苗を水につけて再生してみたり...
  • 四季・庭の花たち
    おはようございます。 外は台風2号崩れの温低の影響で雨が降っています。 3月の震災で壊れた屋根のブルーシートがめくれているのか、雨漏りが始まりました。 早く...

会員登録がお済みの方は

会員登録をすると、園芸日記、そだレポ、アルバム、コミュニティ、マイページなどのサービスを無料でご利用いただくことができます。

ピックアップ
定期購読
投稿募集中 from テキスト編集部
見て見て!お気に入りの花

見て見て!お気に入りの花
自慢の植物・庭の写真を募集中!

みんなのマルシェ

みんなのマルシェ
自慢の畑・野菜の写真を募集中!