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バラの歴史

栽培バラの歴史と変遷

バラは紀元前12世紀ごろには、すでに古代ペルシャで栽培されていたといわれ、有史以来、人類にもっともなじみ深い植物の一つです。薬用、香料植物として利用され始め、やがて観賞用としても栽培されるようになり、園芸植物として発展していきました。特に中国や日本のバラがヨーロッパに紹介された18世紀後半ごろから、バラの育種は飛躍的な発展を遂げ、現代バラの誕生へとつながっていきます。バラの魅力をより深く知るために、華やかな発展の歴史をひもときます。

香料、薬用植物として栽培される

 バラの栽培は、香料用、薬用として利用されたのが始まりで、その起源は古代ペルシャ(現在のイラン)といわれます。特にローマ人は、生活のなかでバラを多用したといわれています。当時栽培されていたバラは、ロサ・ガリカとロサ・ダマスケナで、後者は現在も中近東や地中海沿岸地域で、主として香料用に広く栽培されています。
 これらの古いバラがもとになり、ケンティフォーリア系、モス系、白花のアルバ系などの一連の品種群がヨーロッパで成立してきました。いずれも香りが強く、丸弁でカップ咲きやクォーター・ロゼット咲きのバラで、典型的なオールドローズの花形です。
01ガリカ・オフィキナーリス
「ロサ・ガリカ・オフィキナーリス」。ほとんどのガリカ系の園芸品種は本種をもとにして生まれたと考えられる。

現代バラに四季咲き性をもたらした中国のバラ

 中国では、古くからバラが栽培されており、その野生種としてロサ・キネンシス・スポンタネア、ロサ・ギガンテアがかかわってきました。これらの野生種は一季咲きでしたが、栽培を続ける過程で、背の低いブッシュ(木立ち)状になる個体が現れ、それとともにシュートの先端には常に花をつける「四季咲き」の特性を獲得することになります。
 明、清の時代には、ヨーロッパのバラには見られない「剣弁高芯咲」のかなり完成されたバラが育成されていたようです。また、ロサ・ギガンテアは、園芸品種に独特の中国バラの香り「ティーの香り」を付与することになります。この独自の形質をもつ中国のバラは、18~19世紀にかけヨーロッパに渡りはじめます。
02ロサ・ギガンテア
雲南省を中心に分布する香りのよい「ロサ・ギガンテア」。独特の「ティー」の香りをバラにもたらした。

「ラ・フランス」の誕生、黄色のハイブリッド・ティーの育成

 ハイブリッド・ティー(HT)としての現代バラの成立は、フランスの育種家ギョーにより、1867年、「ラ・フランス」の名で発表された品種から始まります。これが初めての完全な四季咲き性品種の誕生となり、現代バラ(モダンローズ)の時代が幕を開けます。
 その後、フランスの育種家ペルネ-デュシェによって、野生種ロサ・フォエティダから黄色い花色が導入されることになりましたが、1900年に最初の品種「ソレイユ・ドール(黄色の太陽)」が育成されるまでに10年数年の歳月がかかったといわれています。現在栽培されている黄色系品種は、すべてこの品種までさかのぼり、彼の功績の偉大さを知ることができます。
 これらハイブリッド・ティー系統が現代バラの主要な系統であり、切り花として流通している1輪咲き品種は多くがこの系統に含まれます。
03ラ・フランス
ハイブリッド・ティーの第1号品種「ラ・フランス」。

日本のバラから生まれたつるバラ

 育種家ギョーは、日本の「ノイバラ」をもとに、1875年、四季咲き、矮性で、多数の小輪の花を房咲きにつけるポリアンサ系統を育成しました。このポリアンサ系統は、デンマークの育種家ポールセンにより、ハイブリッド・ティー系統の品種と交雑され、現代のガーデンローズになくてはならない、フロリバンダ系統へつながっていくことになります。

 ヨーロッパに導入されたノイバラは、つる性バラの育成にも利用され、ムルティフローラ・ランブラー系統となり、のちに日本から導入されたテリハノイバラに由来するウィクラナ・クライマーに置き替わっていきました。一方、ハイブリッド・ティーをはじめ、ブッシュ・ローズにはつる性になる突然変異が見られ、つる性になる以外は母親と性質が全く同じというものもあります。このようにつるバラといっても、その由来は異なったものがあります。
  • 04ノイバラ
    ヨーロッパに導入された日本の「ノイバラ」。四季咲きで房咲きのポリアンサ系統、フロリバンダ系統につながった。
  • 05つるブルームーン
    「つるブルームーン」。ハイブリッド・ティーのブッシュローズから突然変異でつる性となった例。

オールドローズとモダンローズ

 現在、庭園などで栽培さているバラは、野生種(原種)と野生種をもとに育成された栽培バラ(品種)に分けられます。
 栽培バラは、ハイブリッド・ティー系統の第一号品種、「ラ・フランス」の発表年1867年で大きく分けられ、この年代以前に育成されていた系統を「オールドローズ」とし、以降に育成された系統を「モダンローズ」と呼ぶことになっています。ただし、育成年代で分けるのではなく、その年代を境にし、育成された系統そのものを対象とします。
  • 06クレメンティナ・カルボニエリ
    「クレメンティナ・カルボニエリ」。ラ・フランスより遅い1913年作出だが、ティー系統のため、オールドローズに分類される。
  • 07フランシス・デュブルーユ
    「フランシス・デュブルーユ」。ラ・フランスより遅い1894年作出だが、ティー系統のため、オールドローズに分類される。

広がるバラの豊かな世界

 バラの育種は日進月歩で、イングリッシュローズの誕生や遺伝子組み換え技術による青いバラの登場など、世界各国で多彩なバラが誕生し続けています。ガーデニングブームの定着で、日本の気候風土に合ったバラや狭い庭でも栽培できるコンパクトな樹形のバラなど、時代の要請に応えたバラも誕生しつつあります。広がり続けるその豊かな世界を暮らしのなかで十分に堪能したいものです。

06クレメンティナ・カルボニエリ
監修:上田善弘
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