【バラのトラブルあるある】花が小さく、数が少ない。原因は?
みなさんから寄せられた四季咲き木立ち性のバラ栽培のお悩みで、特に多かったのが「花のトラブル」「病害虫」「酷暑に弱る」「シニア栽培」。『趣味の園芸』5月号の特集・バラとずっと「どうする? わたしのバラ問題」では、バラのスペシャリスト小山内 健さんが、数々のお困りごとを解決しています。一部を抜粋して、ご紹介。
バラの花が小さい、数が少ないという場合は、次のような原因が考えられます。
根の活動スペースが足りない(鉢植え)
長年植え替えをせず、鉢のサイズが変わっていない。そんな株は根が伸びるスペースがなく血行障害気味に。いわゆる根詰まりを起こし、根から吸収する水分や栄養分が、株全体に行き渡りにくい状態です。
春秋なら根鉢をくずさず一〜二回り大きい鉢に植え替えて根の伸びるスペースを確保。冬(12〜2月)なら根鉢をくずして植え替えできます。また、冬の剪定で高さを抑えることも重要です。
冬の剪定で枝を高く残しすぎている
高く伸びた枝を切ることをためらうケースがよく見られます。冬の剪定では5月号(63ページ)のイラストで紹介したように、低くするように心がけましょう。枝を低めに切れば、根とのバランスもよくなり、充実した芽が出て株が若返ります。この剪定ポイントは鉢植えも庭植えも共通です。
手を抜いても花は咲く。気負わずバラを楽しんで!
「もっと花をたくさん咲かせて葉もイキイキさせたい!」。長年バラを育てている経験者ほど理想を求めたくなるもの。葉が1枚落ちたり、傷ついたりしているだけで気がめいって、くよくよしがちです。
バラは「咲きたがり屋さん」なので、多少手抜きをしても花は見られます。あまり思い悩まずバラとの時間を楽しんでください。
教えてくれた人/小山内 健(おさない・けん)
大阪の園芸会社でバラの育種、保存、栽培研究などに従事。長年の経験に基づくわかりやすい栽培方法で定評がある。楽しく教えてくれる動画サイトも人気。『バラづくりの疑問に答える!ローズレッスン12か月Q&A』(NHK出版)など著書多数。
『趣味の園芸』2024年5月号 特集・バラとずっと「どうする? わたしのバラ問題」 より
▼この号に掲載されています
906人の愛を集めてバラの総特集! みんなで選ぶ最愛品種、いま知りたいバラの基本や栽培法、一緒に解決するバラ問題、宿根草やグラウンドカバーとの楽しみ方など、64ページの大ボリュームでお届けします。バラ苗の読者プレゼントも! 「猛暑に勝つ!」シリーズ、秋まで長く楽しむ花壇づくり、ほか。