バラが咲き終わる前に知っておきたい、メンテナンスをちょっとラクにするコツ
バラが本番を迎え、宿根草をはじめとする多くの花も咲き誇る5月。花がら摘みに追われつつ、昨秋から楽しんだ一年草を片づけ、庭の衣替えもしなければなりません。時間がいくらあっても足りないですね。この時期使える「バラの魔法」を、『らくちんガーデニング12か月の魔法 無理なく続ける庭しごと』(監修・杉井志織)から紹介します。
花がら切りは「こまめ」が基本だけど、週末にまとめてもいいんじゃない?
バラは咲き終わった花をそのままにせず、早めに花がらを切ることが大切。そのためピーク時には花がら摘みに追われます。負担に感じたならこんな方法はいかがですか。
まずは、毎回枝を切るのをやめて、花弁だけを手でサッと取る。
これで花弁が地面に落ちることも少なく掃除もラクに。
花弁取りを何日か続けて、ある程度まとまったところで枝を切ります。これは自分の都合に合わせて週に一度ほどを目安に。すべての花が終わるのを待って切ると、次の開花が遅れたり、病害虫の原因になったりするので気をつけましょう。
週末にまとめてバッサリ! これでちょっとラク!(撮影/田中雅也)
今年もあまり咲かなかったバラ。そろそろお別れを考えても......
バラはさまざまな品種を楽しんでいる方も多いでしょう。そのなかに枝が細く、花は数輪しか咲かないバラはありませんか。
花が咲き誇る5月は元気のないバラが目立つとき。鉢上げや移植を検討するのによい時期です。空いたスペースは育てやすい宿根草を植えたり、ガーデンオブジェを飾ったりすると、庭仕事はちょっとラクに。
回復するかどうか見極められないバラにはリボンなどで印をつけて様子を見よう。印が目につくため、もう少し見守るか片づけるか、忘れずにすむ。(撮影/NHK出版)
「丈夫で育てやすい」より一目惚れで選ぶほうが楽しい
最近は丈夫で手がかからない品種がクローズアップされています。育てやすいバラが好みのタイプならいいけれど、見た目はピンとこないのに強健だから......という理由で決めるのはどうでしょう。
バラは長生きする植物です。長い目で見ると、コレが好き!で選ぶほうが日々のお世話も楽しいでしょう。
バラを選ぶときは春と秋に出回る開花株がおすすめ。花が咲いていない大苗や新苗よりも、花や香り、株姿がひと目で確認できる。写真は'エウリディーチェ'。(撮影/竹田正道)
バラは庭植え派? 鉢植えのメリットもかなりあり!
鉢植え栽培は植え替えや水やりが庭植えに比べるとひと手間。でも、地面より株の位置が高くなるので、日当たりや風通しがよくなり、花も目立ちます。また、鉢を移動させて、模様替えする楽しみも。
迎え入れたばかりの開花株は、しばらく鉢植えで楽しんでから庭植えしたり、庭植えのバラを休眠期に鉢植えにしたり。今までのやり方にこだわらず、バラの楽しみを広げましょう。
バラ 'シスター・エリザベス'(撮影/今井秀治)
*本記事は『らくちんガーデニング12か月の魔法 無理なく続ける庭しごと』(NHK出版)を抜粋・再編集したものです。
らくちんガーデニング 12か月の魔法 無理なく続ける庭しごと
これからの「庭ぐらし」のための魔法のヒントを12か月の作業別に紹介。「3月の庭はスカスカくらいがちょうどいい」「バラの花がら摘み、週末にまとめて」「一年草を抜き取るときも、ついで仕事を考えよう」など、美しい庭が無理なく続けられる小さなヒントをたくさん用意しました。
庭ルポでは、生涯にわたりガーデニングを楽しむためのヒントや、愛する庭を次世代に引き継ぐための事例を具体的に紹介しています。
丈夫で美しい「たよれる植物」宿根草・一年草・花木ほか109種/「お庭添削」11例/【巻末とじ込み】便利な「庭しごとカレンダー」付き! [監修]杉井志織