ラン業界の趣味栽培に関する商品群のなかでも、原種のオリジナル株を追い求めている方たちにとっては、今もメリクロンは悪のように思われている方が多いだろう。むやみに増やされてしまうと資産価値が下がるといった思いやコレクション意欲が減退してしまうため、玄人趣味家からは嫌われる存在となっているのかもしれない。筆者は経験上、オリジナルとメリクロンは完全に一緒ではないと思っているのだが、似たようなものがたくさん増やされて、メリクロン苗が二束三文になってしまうと、オリジナルを所有していてもなんだか寂しい気持ちを抱いてしまうのであろう。しかし地球に存在する生命体の寿命は永遠ではない。いつどこで、病害虫に冒されて枯死してしまうかもしれないのだ。自分が惚れた美しい個体を亡くすのは、誰だっていやなものだ。だから交配を行って、新たな子孫を得たり、クローンを試験管内で保存し、増殖してリスクを分散させるために利用したりするのだ。 「技術は使う人間によって善にも悪にもなる」ということを今一度念押ししておきたい。大麻の増殖は違法であるし、また、有用植物であっても必要以上に、需要供給のバランスを無視して大量増殖してはいけない。
また、交配はどんどん行うべきである。変異の幅を広げていくことが人類にとってもラン科植物にとっても素晴らしい未来への架け橋となるのだから。 数年前に趣味の園芸のテキスト内で、「試験管やコップの中で花を咲かせよう。組織培養は究極のさし木だ」という記事を掲載したことがあった。この原稿には想像以上の反響があり、いかに簡単かつ手軽に行えるバイテク法が望まれているかがよくわかる出来事であった。
そこで、これからはより簡単に誰でも気軽に行えるバイテクができないか、というテーマにチャレンジしたい。
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