あけましておめでとうございます。今年もどうぞよしなに。
写真はすべて昨日撮りです。コロナを避けて初詣は行きません。
①鶴崎神社(都窪郡早島町)
主神:大吉備津彦命荒魂
②國鉾神社(都窪郡早島町)
主神:大國主大神
③荒神社(倉敷市帯高)
主神:火之迦具土
※荒神社というのは岡山200箇所を中心に瀬戸内沿岸に多いが、多くは台所の神や道祖神、火の神を祀っている。荒魂・和魂という概念もあるが、本当の由来は不明とされる
以下、お正月だし、由緒正しい日本神話(古事記・日本書紀より)でも。意外と皆(興味が無くて)知らないので、暇な人はどうぞ。意訳で誤訳もあるかもしれませんし、身勝手な男の話が目立つのでフェミさんは激おこと思いますが、変なツッコミはなしでお願いします。ギリシア神話でも神々は身勝手なもんさ。
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高天原(たかまがはら)から下界を見下ろした5柱の神は、天地開闢において神世七代の末子、イザナミとイザナギに天沼矛を与え、地上界を作るよう命じました。
2人が矛でどろどろふわふわの下界をかき混ぜると固まり始め、矛から落ちた滴がオノコロ島になったので、2人はそこに降りて天にそびえる巨大な柱を建てました。
イザナギ「私の体には余っている部分がある」イザナミ「私の体には足りない部分があるわ」イザナギ「くっつけてみないか」イザナミ「結婚しないとイヤ」
そこで2人は互いを背にして天の御柱をぐるりと回り、反対側で出逢い、イザナミ「まあ!なんてイケメン!」イザナギ「なんて美しい方だ!」で、寝室に籠もって子供を作ったが、蛭子という醜い子(※古事記においては醜いとしか表記が無い。日本書紀には手足の無いぐにゃぐにゃした子との記述がある)が生まれ、葦の船で流した。次の子も淡島(現在の徳島県)といい、同様でした(この2柱は神としてカウントしないとされる)。
途方にくれた2人は、天の神に相談しに行った。「女から声をかけるのが良くない。」
そこで2人はもう一度天の御柱をぐるりと回り、イザナギ「なんという美しい方だ!」イザナミ「なんてイケメン!」で、無事イザナミは続々と国土を生み始めます。淡路島、四国、隠岐島…本州含む8つの島と、続いて児島半島や小豆島など6つの島を生みます。
続いてイザナミは十柱の神を生み(その子供同士でさらに十二柱生む)、さらに山の神・風の神など八柱の神を生みます。その末の子が火之迦具土(ホノカグツチ)という火の神で、イザナミは蕃登(ほと)を焼かれて病気になり、間もなく死んでしまいます。
怒ったイザナギは火之迦具土を斬り殺し、滴る血から建御雷神(タケミカヅチ)など八柱の神が、死体の頭部・両腕・両足・胸・腹・局部から八柱の神が生まれます。いずれも鍛冶や刀、火山、戦などに関わる神ですが、火の神がこんなにあっさり殺されるのは世界的にも珍しいとか。
イザナギは愛する妻が忘れられず、黄泉の国へイザナミを探して旅立ち、再会します。(薄暗くて寒気はするし、よく見えない)イザナミ「私はもう、黄泉の国の食べ物を食べてしまったから(共食といって、黄泉の国の食べ物を食べる儀式を行うと、現世に帰ってはいけない決まりがあった)、戻っても良いか黄泉の神々に尋ねてくるので、帰ってくるまで決して覗かないでね…」
待てど暮らせど帰ってこないイザナミにしびれをきらしたイザナギは、お守りに着けてきた櫛の歯を1本折り、火を灯して、死臭漂う御殿の中を覗きました。そこには、蛆が沸き、頭部・両腕・両足・胸・腹・局部に八柱の雷神をまとわりつかせたイザナミの変わり果てた姿が…。イザナミ「私に恥をかかせましたね?黄泉醜女(よもつしこめ)たちよ、イザナギを殺してしまいなさい!」
イザナミは逃げて逃げて(黄泉の国では空を飛べない)、お守りの髪飾りを投げ、櫛を投げ、霊樹の桃の実を投げ、しかしイザナミに追いつかれてしまい、危機一髪で巨大な岩で黄泉比良(よもつひらさか)を閉じることに成功する。
イザナギ「離婚しよう」イザナミ「愛しい方よ。ならば私は1日に地上の1000人の人をくびり殺しましょう」イザナギ「愛しい方よ。ならば私は1日に1500人の子を産まそう」
地上に戻ったイザナギは、「何という汚い不浄の国へ行ってしまったのだ」とブツブツ文句を言いながら、黄泉の国の穢れを清めるため、宮崎県北部の海で禊ぎをします。身につけている物を投げ捨てると十二柱の神が生まれ、海の中で体を洗うと、八十禍津日神(やそまがつひのかみ)・大禍津日神(おおまがつひのかみ)という禍の神が生まれ、それを正そうとして3柱の神が生まれ、さらに海面・海中・海底で体を洗うごとに2柱ずつ海の神・港の神が生まれます。
最後に左目をすすいで天照大御神が、右目をすすいで月見命が、鼻をすすいで須佐之男命が生まれ、「たくさん子供を作ったが、最後の3人が最も貴い」とイザナギは喜び、それぞれ天・夜・海を治めなさいと命じました(日本書紀では、ここで須佐之男命の前に蛭子が生まれたとされる)。ところが須佐之男命は黄泉の母(イザナミ)に会いたいといっていつまでも泣き、災いをもたらしたので、イザナギに海の国から追放されました。
※蛭子は「日る子」で太陽神という説もある。また、「干る子」で干ばつの厄神という説もある。さらに室町時代には海岸に流れ着いて豊漁などの神になったとして、七福神の恵比寿と同一視したり、恵比寿の仕える太陽神として変遷された。死した神を復活させて祀るのも世界的に珍しいそうな。
天照大御神、月見命は高天原におわすので天津神、須佐之男命は下界に降りてきて国津神と分類されます。のちに天津神の後継、天照の孫の邇邇藝命(ににぎのみこと)が下界を治める命を受け地上に降り立ち(天孫降臨)、地上でイザナギイザナミの子のひとり、大山津見神(おおやまつのかみ)の娘(女神)、木花開耶姫(このはなさくやひめ)に一目惚れ、求婚。
大山津見神(おおやまつのかみ)は喜び、姉妹でなら、と石長比売(いわながひめ・木花開耶姫の姉・女神)と2人を婚姻に差し出したが、石長比売が醜女だったため邇邇藝命が親元へ送り返した。
※大山津見神は日本書紀においては建御雷神と同じく、斬り殺された火之迦具土の血から生まれたとされる。草と野の神である鹿屋野比売神(かやのひめ)との間に八柱の神をもうけたとされる一方で、記述が少なく、たびたび名前のみ登場し、八岐大蛇を退治した須佐之男命の妻の櫛名田比売(くしなだひめ)が孫であったり、知っている人は知っている『いなりこんこん、恋いろは。』の宇迦之御魂神(うかのみたま)の父であったり(須佐之男命が父という記述もある)、日本書紀では息子、古事記では6代子孫が国津神の主宰神・大國主神とも。
大山津見神はたいそう嘆き、「石長比売を差し上げたのは天孫が岩のように永遠のものとなるように、木花之佐久夜毘売を差し上げたのは天孫が花のように繁栄するようにと誓約を立てたからなのに」と述べた(怒って呪いをかけたともいわれる)。
これにより、人の世は繁栄しても、人の寿命は短くなったという逸話である。
ちなみに木花開耶姫は初夜で妊娠したが、国津神の子ではないかと邇邇藝命に疑われ、「天津神の邇邇藝命の子であればどのようなことがあっても無事産めるはず」と誓いを立て、産屋に火を放って3人の子を出産した。その子の孫が初代天皇神武天皇とされている。
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明けましておめでとうございます🎍
返信する今年もよろしくお願いします。
近くにウガヤフキアエズノミコトの御陵があり、昔から初詣はそこに行きます。
昭和天皇が訪れた記念碑もあります。
神話の世界は神秘的ですね。
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
なんだかんだ言って有人レベルの神社は、ほとんどが何らかのかたちで天皇家との縁があるそうですね。
だいたい東南アジアあたりでも似た神話があり、須佐之男命も新羅から渡ってきた説まであるようです。
神秘的かどうかは別として、背景にあった政治的出来事に思いを馳せるのも一興かと。
あけましておめでとうございます。🎍
返信する神々しい程のお話、わかりやすく訳されてまして楽しませて貰いました。
今年もよろしくお願いします。
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
神々しいかどうかはともかく、神さまはいつも自分勝手で、人間はそれにふりまわされるだけというのが、「政治と国民」のたとえ話のようで面白くはありますね。
明けましておめでとうございます。
返信する今年もよろしくお願いいたします。
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
今年も赤いハナミズキさんのたくさんのお花の写真で楽しませてやってください。
あけましておめでとうございます🎍
返信する朝から素晴らしい日記を熟読させていただきました。
まさか神話とは❗️
私も興味が有り、
高校生の時に古事記、日本書紀、桃太郎伝説(吉備津彦命)など文献読みあさりました🍑
懐かしい❗️
政治的な匂い、そんな夢物語のような素敵なお話ではない、と高校生ながらに解釈した覚えがあります。
という変り者ですが、
本年もどうぞ宜しくお願いします🙇
明けましておめでとうございます。
実在した可能性のある崇神天皇の命で派遣された、四将軍の西側担当の吉備津彦命ですね。岡山は吉備津彦神社が有名どころ。
漢字までは覚えられんので昨晩はずいぶんWikiに頼りました(笑)
神武天皇がササユリを摘んだ媛蹈鞴五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめ)を嫁にするエピソードなんかも好きですが、長くなりすぎるので割愛。
嫁選びが、塩だの鉄だのの流れをくむ姫で、政治と豪族の匂いがするあたりなんかもドロドロしていて好きです。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。衝動買いもお願いします🙇
今夜の寝酒にしようと思っていましたが、読んでしまいました😅。
返信するイザナギ・イザナミの国産みのあと、オオクニヌシ・スクナヒコナが国造りをしたって理解でおk?
主役級よりもヒルコやスクナヒコナといった脇役が好きです。なぜかセッコクに関係してますが。
あと誰か忘れましたが、ホトを箸で突いて死んてしまうという話も(笑)。
おk。
そこらへんはもう、土着の国津神になりますね。素戔嗚も天津神でしたが国津神に転身しましたが…。
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