バラの花は散るまで待たず、早めに切って飾る
バラの開花株を迎えて次にやることは花後の剪定です。花ばかりに目が行きがちですが、バラの健康は枝葉と根が支えています。花が散るまで待たず、できるだけ早く切ってあげたほうがバラが疲れません。『趣味の園芸』5月号の特集・バラとずっと「木村流 超キホン栽培」から、一部を抜粋してお届けします。
早めに切ればいいこといっぱい
蕾や花がついた開花株は、買ってすぐに花が楽しめる点がメリットです。花を楽しんだら、古い花をできるだけ早く切ってあげましょう。タネをつけると体力を消耗して、そのあとの生育が衰えたり、元気をなくしたりします。
特に四季咲き性のバラは、満開になる前に早めに枝ごと切って体力を温存させると、次の花が咲きやすくなります。
花後の剪定は、花がついている枝を、枝のつけ根から半分くらいを目安に切り戻します。枝先で切ると弱々しい芽が出て、つけ根のほうで切ると新しい芽が伸びるのに時間がかかって、次の花がなかなか咲きません。2番目、3番目の花が咲いたら、同じように花後剪定をします。
切りバラの収穫と考えれば、花後剪定も楽しい作業。写真は半つる性の「ジュール ヴェルヌ」。(撮影/竹田正道)
教えてくれた人/木村卓功(きむら・たくのり)
埼玉県杉戸町で病気に強く初心者でも育てやすいバラの育種と苗木の生産・販売を手がける。より美しく、手軽に楽しめるバラの栽培方法も提案。近著に『NHK趣味の園芸 新しいバラ 強く、美しく咲かせる』など。
『趣味の園芸』2024年5月号 「木村流 超キホン栽培」より
▼この号に掲載されています
906人の愛を集めてバラの総特集! みんなで選ぶ最愛品種、いま知りたいバラの基本や栽培法、一緒に解決するバラ問題、宿根草やグラウンドカバーとの楽しみ方など、64ページの大ボリュームでお届けします。バラ苗の読者プレゼントも! 「猛暑に勝つ!」シリーズ、秋まで長く楽しむ花壇づくり、ほか。